画像生成AI活用から生まれた 工房の翻訳者 杢(もく)

この記事では、画像生成AIの活用例を通して、AIを“奪う存在”ではなく“表現を広げる道具”として捉える考え方と、そこから生まれた工房ブログのキャラクター猫「杢(もく)」の物語を紹介します。

目次

AIは、私たちの仕事を奪う存在なのか?

「この仕事は、AIの登場によって消えていくかもしれない」

これは、我が家の子どもたちが、小学生から中学生へと成長していく頃、進路の話題の中で、よく耳にした言葉です。

AIは、人間の仕事を奪う存在。AIは、ライバル。どこかで、そんな印象を持っていました。

けれど実際にAIを使ってみたところ今では私たちはAIを“敵”ではなく、“道具のひとつ”として日々の業務に取り入れています。

効率化のため。伝え方を磨くため。そして、想像力を補うために。

 

なぜ画像生成AIを使い始めたのか

私たちは、家具そのものだけでなく、「その家具が置かれる暮らし」まで、お伝えしたいと考えています。

けれど実際には、完成品の写真や工房での撮影だけでは、サイズ感や空気感、生活のイメージを十分に届けきれない場面もあります。

「あぁ、〇〇さんのお宅では、こういう角度の写真を撮っておくべきだった。でも、撮り直しに伺う時間はない」

「本当は、こんなイメージ図を描けたら、もっと伝わるだろうに。でも、それを描いている時間がない」

そんなもどかしさを、何度も感じてきました。

そんな中、画像生成AIを上手に活用している方々と出会いました。

ハンドメイド作品を、AIで生成した背景と組み合わせて、より魅力的に見せている方。

文章だけでは伝わりづらい内容を、AIで図解し、分かりやすく説明している方。

「使い方次第で、こんなにも伝わり方が変わるのか」と思いました。

私たちも、道具の一つとして取り入れてみれば、これまで抱えていたいくつかの問題を解決できるのではないか。そう考えるようになったのです。

 

AIは、もう特別な存在ではない

一般の方が日常的に使うプラットフォームでも、AIはすでに当たり前の存在になっています。たとえば、メルカリに出品するとき。スマートフォンで撮影した画像をアップロードするだけで、

・商品名
・商品説明
・価格の目安

が自動入力される機能があります。

気づけば私たちは、知らないうちにAIの恩恵を受けているのです。

 

私たちにとってのAI

「何かに活用してみたい」と思いながらも、最初はもちろん手探りでした。具体的には、

・検索の仕方を少し変えてみる
・数字をまとめてもらう
・文章を整えてもらう
・コードを考えてもらう
・技術的な相談をしてみる

そんな小さな試行錯誤から始まりました。

さまざまな使い方に触れるうちに、AIは“奪う存在”ではなく、“広げる存在”なのだと感じるようになりました。

時間が足りないと諦めていたことが、少しだけ可能になる。

表現が追いつかなかった部分が、少しだけ形になる。

お客様と私たちの意志を守りながら、その意志を形にし、伝えるために補助的に使う。それが、私たちにとってのAIだと考えています。

 

AIに触れてみた

AIにもさまざまな活用法がありますが、ここでは実際に行っている画像生成の一例をご紹介します。

前回の記事🔗オンライン全盛の時代に、紙のカレンダーが選ばれ続ける理由 この中で登場したこちらの画像も、実はAIによって生成したものです。お気づきになりましたか?

実写では難しい空気感や、暮らしのイメージを補うために活用しています。

もちろん、すべてが一度でうまくいくわけではありません。こちらは、採用に至らなかった画像です。

どこか違和感があったり、細部が不自然だったり。AIといえど、まだ得意不得意があります。そのため、プロンプト(指示文)を工夫しながら、何度も試行錯誤を重ねています。

私たちの意志と、AIの力。二人三脚で、よりよい表現を探しているところです。

そして、杢(もく)が生まれた

AIは、あくまで業務効率化のための道具。そう思って使い始めました。けれど次第に、少し遊び心のある使い方も、身近なところで広がっていきました。たとえば、こちらの画像。

2025年の春、我が家の子どもたちの新生活の様子。家族記念写真を「ジブリ風」に変換した生成AIによるものです。

ほかにも、

・SNSアイコンを粘土風フィギュアにする
・フィギュアをスノードームの中に入れる

私たちもそんな遊びを楽しんでいたある時、その延長線上で、思いがけない副産物が生まれました。

このブログの中に、私たち夫婦以外にも、もうひとつの登場人物を置いてみたくなったのです。

工房の空気や、私たちの想いを、少し違う角度から伝えてくれる存在。愛らしい容姿ではあるけれど、決してゆるキャラではなく。読み手の皆さまに、ときに静かに、ときに核心を突く言葉を届けてくれる存在。

こうして生まれたのが、ak-design storyの猫、杢(もく)です。

 

工房の翻訳者、杢(もく)を よろしくお願いします

さぁ、あらためて彼をご紹介します。

名前

杢(もく)

愛称

杢にゃん

生まれ故郷

具々流(グーグル)県
菜乃花名(ナノバナナ)市

仕事

黒田家具工房の「見届け人」であり、「翻訳者」。職人が言葉にしきれない木の機嫌や削りの感触、完成の安堵を、静かに言葉へと写し取る役目を担っている。具体的な担当業務は、以下の通り。

良い木の目利き

木の肌触りや匂いから、その木の良し悪しをなんとなく見抜く(つもり)。

検品

出来上がった家具の座り心地や触り心地を、自分の背中とお腹で確かめる。(ただ寝ているだけ)

刃物の研ぎ

刃物の手入れを見守りつつ、ついでに自分の爪も整えている。

性格

基本はのんびり屋。日向ぼっこと木の匂いが大好き。好奇心旺盛で遊び心もたっぷり。けれど、どこか哲学的。

容姿

キジ白柄の猫。まん丸で愛嬌のある目とハチワレ模様。鼻周りの柄が特徴的。首輪の代わりに、リネンの端切れでつくった小さなスカーフ。腰には小さなエプロン。ポケットにはお気に入りの木の端材。背面の蝶々結びは少し苦手で、いつも縦向きになってしまう。(某家政婦の猫さんのように)ときどき耳の後ろに、小さな墨付け用の鉛筆を挟んでいる。

好きな食べ物

かつおぶし。ただし花粉の季節になると嗅覚が鈍り、おが屑とかつおぶしの違いが分からなくなる。

 

杢(もく)

これから、工房の様子を少しずつ伝えていくよ。

 

実は、杢は我が家で10年以上前に一緒に暮らしていた猫が、モチーフになっています。

懐かしいチェキ写真や、いくつかの記録写真をもとにして、私たちのプロンプト(指示文)とともに、Googleの生成AI「Gemini」のNano Banana機能で生まれました。形をつくったのはAIでも、そこに込めた記憶や想いは、私たちのものです。まるで、あの子と再会できたような気持ちです。

これからこのブログの中で、杢がときどき姿を見せるかもしれません。楽しみに、見守っていただけたら嬉しいです。

 

早速「検品中」のご様子です・・・

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この記事を書いた人

ak-design 黒田家具工房は、浜名湖湖畔にある家具製作工房です。
木の家具が好きで、2015年より、日々の暮らしに寄り添う家具や生活用品を製作しています。

公式ホームページでは、主にオーダー家具の制作事例をご紹介していますが、
このブログでは、家具づくりの裏側や日々の気づき、ものづくりへのこだわりなど、
家具づくりから派生したあれこれを、
ものづくりのサイドストーリーとして、写真とともに綴っていきます。

家具そのものだけでなく、
つくる過程や、そこに流れる時間も含めて、お届けできたら嬉しいです。

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