なぜ造作キッチンは「家具らしく」見えるのか。扉勝ち・側板勝ちという選択肢の話。

「扉勝ち」「側板勝ち」という言葉をご存知ですか?

家具や建具の世界では、扉と側板がぶつかるコーナー部分をどう納めるか、いくつかの方法があります。どちらを選ぶかで、完成したときの「顔つき」がずいぶん変わります。

今回は、この「収まり」のちがいについて、実際のWORKS事例も交えながらご紹介します。

目次

そもそも「扉勝ち」「側板勝ち」って何?

杢(もく)

扉が勝つ?側板が勝つ?何かの競争なの?

安心してください、杢にゃん。競争しているわけではありませんよ(笑)

家具の角の部分で、「扉(前面の板)」と「側板(横の板)」のどちらが外側に出るか、という組み方の違いのことです。

扉勝ち

扉が側板の前に被さる収まり。正面から見ると側板の木口(断面)が隠れ、扉だけがズラリと並んで見えます。シンプルな「箱」のような印象に。

側板勝ち

側板が扉の横に出る収まり。正面から見たとき、側板の厚みが見えて、凹凸のあるリズムが生まれます。

扉勝ちの魅力:シンプルで、スッキリ

扉勝ちの最大の特徴は、「影が出ない」こと。側板の木口が正面から見えないので、扉の面が大きく広がって見えます。継ぎ目に影が落ちず、全体がひとつの大きな面として見える。これが「スッキリ・モダン・高級感」につながる理由です。

また、扉の木目を横向きに採用した場合は、扉勝ちにすることで左から右へと木目の流れが途切れなくつながります。

既製品のキッチンのほとんどは、この扉勝ちを採用しています。

杢(もく)

アイランドキッチンで扉勝ちを採用すると、シンプルな箱のように見えて、綺麗だね!

扉勝ちのWORKS事例

画像をクリックすると、公式ホームページの施工事例ページでご覧いただけます。

側板勝ちの魅力:クラフト感と、手仕事の存在感

側板勝ちは、側板の厚みが正面に出ることで、扉と扉の間にリズムが生まれます。

この凹凸感が、「手でつくられたもの」の温かみや、クラフト感につながります。

杢(もく)

影があるから、光がわかる。凹凸があるから、質感がわかる。

側板勝ちのWORKS事例

画像をクリックすると、公式ホームページの施工事例ページでご覧いただけます。

どちらを選ぶ?空間と好みで決まる

どちらが「正解」というわけではなく、目指す空間の雰囲気や、素材の見せ方によって選ぶものです。

 

扉勝ち

  • スッキリ・モダンな印象
  • 横に木目がつながる
  • ミニマル・北欧系の空間に
  • 既製品でもほぼすべて選べる

側板勝ち

  • クラフト・温かみのある印象
  • 縦のリズムが生まれる
  • ナチュラル・手仕事系の空間に
  • オーダー・造作家具でのみ選べる

 

杢(もく)

側板勝ちを選べるのは、オーダー・造作家具だけの特権だね!

「家具らしい佇まい」の造作キッチンを見て「なんか違う、でも何が違うんだろう?」と感じた方、その答えのひとつがここにあるかもしれません。

実際の打ち合わせでは、どう決まる?

ak-design 黒田家具工房では、ご要望をお伺いしながら、空間・素材・デザインの方向性に合わせてご提案しています。

「こんな雰囲気にしたい」という漠然としたイメージから、一緒に形にしていきます。

言語化できなくても、InstagramやPinterestのイメージ画像をご持参いただければ、どんな要素がその空間・家具を素敵に見せているのかを分析しますので、お気軽にご相談ください。

オーダーキッチン・造作家具のご相談は、公式ホームページのお問い合わせフォームからどうぞ。

 

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この記事を書いた人

ak-design 黒田家具工房は、浜名湖湖畔にある家具製作工房です。
木の家具が好きで、2015年より、日々の暮らしに寄り添う家具や生活用品を製作しています。

公式ホームページでは、主にオーダー家具の制作事例をご紹介していますが、
このブログでは、家具づくりの裏側や日々の気づき、ものづくりへのこだわりなど、
家具づくりから派生したあれこれを、
ものづくりのサイドストーリーとして、写真とともに綴っていきます。

家具そのものだけでなく、
つくる過程や、そこに流れる時間も含めて、お届けできたら嬉しいです。

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