座卓からテーブルへのリメイク|天板と脚の色合わせ、オスモカラー調色の技術

座卓からリメイクされたダイニングテーブル

この記事では、座卓からダイニングテーブルへリメイクした事例をご紹介しています。

天板はそのままに脚だけを交換する際、最大の課題となったのが天板と脚の色合わせでした。

経年変化した天板の色に、白っぽい新材の脚をどう合わせるか。オスモカラーを三原色から調色してぴったりのブラウンを作り出した、工房ならではの技術についてお伝えします。

※この記事は、2020年7月に投稿したブログをリライトして、再投稿しています

目次

リメイクにおける最大の課題:天板と脚の色合わせ

今回ご紹介するのは、公式ホームページ(WORKS記事)にも掲載した、座卓からダイニングテーブルへのリメイク事例です。

お客様からのご依頼は、こういった内容でした。

「座卓として使っていた物なんだけど、天板はそのままに脚を変更して、今後はチェアと共にテーブルとして使いたい」

実物を拝見すると、皮つきの一枚板の、立派な天板でした。

【天板】今まで使っていた座卓の天板をそのまま利用

今まで使っていた同じ材を、塗装し直して再利用します。樹種はニレ(推定)で、オレンジ寄りのブラウン色をしています。長年の使用と紫外線による日焼けの影響で、独自の風合いのある色合いに変化していました。

【脚】ホワイトアッシュの新材で製作

当工房ではニレの在庫を持っていないため、代用樹種としてホワイトアッシュを使用しました。しかし、今回のホワイトアッシュは明度が高く、非常に白っぽい色合いでした。

 

このように、経年変化した天板(ブラウン系)と、白っぽい新材の脚という、条件が大きく異なる素材同士を組み合わせて、ひとつのテーブルに仕上げる必要がありました。

杢(もく)

天板と脚、こんなに違う色をしてるけど……大丈夫かな。

 

塗装方針の決定:クリアオイル+オスモカラー調色

お打ち合わせの途中で、お客様とのご相談により、以下の塗装方針が決まりました。

天板の再塗装はクリアオイル仕上げ

木本来の色と風合いを活かすため、天板はクリアオイルで仕上げます。長年かけて育まれた独自の色合いをそのまま残すのが、最善の選択でした。

ホワイトアッシュの脚

オスモカラーの調色により、ちょうど良いブラウンを作り、天板と色合わせをします。

 

調色サンプル制作:色合わせのプロセス

本番の塗装に入る前に、サンプルを制作して色合わせを確認しました。

色合わせサンプル:左が座卓の脚、右がオスモカラーで塗装したホワイトアッシュ

左:これまで使ってきた座卓の脚(参考色)

右:ホワイトアッシュにオスモカラーを塗装したサンプル

杢(もく)

同じ木じゃないのに、すごく似た色に近づいたね!

 

ホワイトアッシュの無塗装色と比較すると、明度を低く・彩度を高くした塗料を使用しています。

オスモカラーでの塗装作業中:ホワイトアッシュの脚に着色

 

色をだいぶ近づけることができ、本番の脚もこのように塗装しました。 天板と脚の色、違和感なく仕上げることができました。

リメイク完成:天板と脚の色が自然に調和したダイニングテーブル

 

オスモカラーの三原色調色システム:調色の技術

着色塗装の家具においては、「一部修復するだけだから、必要な塗料の量はほんの少しだけ」「必要な塗料の色は、この色とこの色の 中間くらい」というケースが多々あります。

このようなケースに対応できるよう、塗料メーカーさんはカラーバリエーション豊かにラインナップを整えてくださっています。しかし、私達は “塗装屋さん” ではないので、沢山の塗料の在庫を抱えることは難しいこともあります。

そんな時に活用しているのが、オスモカラーの三原色調色システムです。

オスモカラーのシリーズの中から、 三原色(レッド・イエロー・ブルー)+無彩色(黒・白) を在庫として持ち、必要な量だけをその都度調色しています。

オスモカラー ウッドワックスオパーク カラーラインナップ

オスモカラー オンラインストアのページより、画像を抜粋させていただきました。

※2026年4月現在、オスモカラーの三原色+無彩色は、ガーデンカラー(水性)のシリーズにて展開されています。

この三原色調色の考え方を活用することで、必要な色を少量だけ作ることができ、在庫を最小限に抑えながら、精度の高い色合わせを実現しています。

杢(もく)

欲しい色が、既製品にあるとは限らない。
三原色+無彩色を手元に持っておくのは、「どんな色にも対応できる」という、工房の備えなんだね。
絵具と同じ原理を、家具塗装にも活用しているんだね。

リメイクの全工程を動画でご覧ください

座卓の脚を外すところから、天板の再塗装、新しい脚の製作・取り付け、そして納品後の完成形まで——工房での一連の作業を動画にまとめています。

記事では「なぜこの色合わせなのか」という技術・背景を詳しく解説しましたが、動画では実際の作業の流れと、天板の木目がよみがえる瞬間をお楽しみいただけます。

まとめ:家具リメイクにおける色合わせのポイント

座卓をダイニングテーブルにリメイクする際、天板と脚の素材が異なる場合でも、適切な塗装技術と調色の知識があれば、自然な色の調和を生み出すことができます。

今回の事例では、経年変化した天板の色に合わせてホワイトアッシュの脚を調色することで、お客様から「まるでずっと使ってきたかのように思える」とお喜びの声をいただきました。

リメイクされたダイニングテーブルでコーヒーを飲みながら会話する夫婦。

色合わせのポイントをまとめると、以下の通りです。

  • 既存素材(天板)はクリアオイルで、木本来の色と風合いを活かす
  • 新材(脚)はオスモカラーで調色し、明度・彩度を調整して既存材に近づける
  • 本番前に必ずサンプルで色合わせを確認する
  • 三原色+無彩色の在庫があれば、どんな色にも少量から対応できる

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この記事を書いた人

ak-design 黒田家具工房は、浜名湖湖畔にある家具製作工房です。
木の家具が好きで、2015年より、日々の暮らしに寄り添う家具や生活用品を製作しています。

公式ホームページでは、主にオーダー家具の制作事例をご紹介していますが、
このブログでは、家具づくりの裏側や日々の気づき、ものづくりへのこだわりなど、
家具づくりから派生したあれこれを、
ものづくりのサイドストーリーとして、写真とともに綴っていきます。

家具そのものだけでなく、
つくる過程や、そこに流れる時間も含めて、お届けできたら嬉しいです。

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