
玄関用のスツールを一脚、お届けしました。
このスツール、お客様とは一度もお会いしていません。打ち合わせから納品まで、すべてオンラインです。完成までの流れは、公式HPのWORKS記事でご紹介しています。
こちらのブログでは、その裏側の話を。AIに完成イメージを描いてもらったら空飛ぶ絨毯が出てきたり、生地の名前がお菓子の名前だったり。なかなか賑やかな話題が伴う一脚になりました。
オーダー家具の打ち合わせは、オンラインだけで完結するのか
今回のお客様は遠方にお住まい。やりとりはすべてSNSのDM(ダイレクトメッセージ)でした。
玄関のお写真から設計を確認し、当工房の既存スツール製作事例をご紹介し、生地サンプルは郵便でお届けして実物から選んでいただく。文字と写真だけでも、打ち合わせはスムーズに進みます。
ただ、ひとつだけ難しいのが「完成イメージの共有」。図面も生地サンプルもお手元にあるのに、「それが組み上がった姿」だけは、お客様の頭の中で想像していただくしかありません。

そこで思いつきました。「今の時代、AIに図面と生地を読み込ませたら、完成イメージ図を作ってくれるのでは…?」
AI対決!家具の3Dイメージ画像、チャッピー vs クロコちゃん
工房には何人かのAIアシスタントがいます。ふだんは経理やEC管理を手伝ってもらっている、頼れる相棒たちです。
打ち合わせをしていた頃、ChatGPTにimages 2.0という優秀な画像生成機能が生まれたこと、もうひとつ、エージェントAIのClaude Codeが話題になっていたので、両者に3Dイメージを作ってもらうことにしました。
さっそく両者に、スツールの図面・樹種(メープル)・座面生地(シンコール ズコット/赤の小紋柄)を読み込ませてみます。


まずはチャッピー(ChatGPT)の作品。

なかなか、いい感じですね。実物を知っている今見ても「近い」と言える出来栄えです。
そしてクロコちゃん(Claude Code)。時間をかけて、じっくりじっくり考えながら描いている様子。トークン(使用量)も沢山消費している様子だったので「これは期待できる✨」と、完成を待つこと数分。
出来上がった画像が、こちら。

杢(もく)座面がフレームから浮遊しちゃってるよ。
空飛ぶ絨毯になっちゃった!


今回の勝者は、明かにチャッピーでしたね。
ちなみに、こちらのアラビアンナイト画像は、Geminiの画像生成機能NanoBananaで作成しました。
椅子生地「ズコット」の名前の由来は、あのケーキ?
さて、お客様が選んでくださった座面生地は、シンコールの「ズコット」という名前の布地。赤地に小さな柄がちりばめられた、可愛らしい生地です。
この「ズコット」という名前、気になって調べてみたところ・・・ズコットケーキというお菓子がありました!


ズコット(zuccotto)は、イタリア・フィレンツェ生まれのドーム型ケーキ。ボウルにスポンジを敷き詰め、クリームを詰めて冷やし固めた伝統菓子で、その丸い形は、フィレンツェ大聖堂のクーポラ(丸屋根)や、聖職者の帽子に由来すると言われています。
日本では最近、ドームの表面にいちごやキウイを敷き詰めた、カラフルなアレンジが人気なのだとか。フルーツがモザイクのように並ぶ姿は、たしかにこの布地の柄とどこか似ています。



シンコールさんは、果物を敷き詰めたあの様子をイメージして命名されたのかな?だとしたら、なんともオシャレなネーミング!
更に、ひとつ素敵な偶然がありました。ご注文くださったお客様は、実はお料理に関わるお仕事をされている方なのです。ズコットケーキのことも、ご存知かもしれませんね。
スツールの座面が、寸法ミスでズコット型にふくらんだ話
ここからは、お恥ずかしい告白です💦
座面クッションを実際に製作してみたところ、当初の設計よりも約2.5cmふっくらと厚い仕上がりになってしまいました。スツール全体の高さも、設計図の39cmから約41.5cmに。
でもなんだか組み上がった姿を見ると、ふっくら盛り上がった赤い座面が、なんとも可愛らしく、お客様のインテリアにもマッチしそうな雰囲気🤔
そう、まさにズコットケーキ状態です🤣


寸法が変わってしまったことを正直にお伝えし、「クッションを本体側に沈み込ませる修正もできます」とご相談したのですが、画像をご覧いただいたお客様からは、こんなお返事が。



椅子の高さ、現状のままで大丈夫です!
素敵すぎてポーッとなっています💕
修正のご提案は、嬉しい形で不要になりました。設計通りに作るのがプロの仕事なので反省しつつも、素材と偶然が連れてきてくれた「ふっくら」をお客様が気に入ってくださったこと。ものづくりには、こういう瞬間もあります。
おわりに|オンラインでも、オーダー家具は作れる
オンラインだけの打ち合わせでも、ここまで一緒に作り上げることが出来ました。AIの力も(珍事件込みで)借りながら、これからも家具を丁寧にお作りしていきます。
オーダースツールは、公式ホームページのCONTACTからご相談ください。





それにしてもこの座面、絨毯みたいに薄っぺらくなくて良かった〜。ふっくらズコットで、めでたしめでたし!
うまいこと言ったつもりの杢にゃんは、今夜もアラビアンな衣装のまま。
だいぶ気に入っている様子ですね(笑)
スツールの仕様や設計の話は、公式HPのWORKS記事でご紹介しています。



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