2026年1月15日、ak-design 黒田家具工房は開業から丸11年を迎えました。
それを記念して、このブログをスタートしました。これまでは、ホームページ内のBLOGページにて記事を更新してきましたが、ボリュームが増えてきたので、新たな場所へお引越しです。
初投稿となる今回は、改めての自己紹介を兼ねて、11年間の歩みを1年ごとに振り返ってみようと思います。画像とともに、アルバムをめくるように読んでいただけたら嬉しいです。
このブログのはじまりに、小さなオープニング動画を置いてみました。
【原点】夫婦で通った木工教室が、すべての始まり
夫は、もともと住宅会社で建築デザイナーとして働いていました。
デスクワークの日々の中で「手を動かして、何か作りたい」と思っていたところ、夫の実家の近くに木工教室を発見。夫婦で週末に通い始めたのが、すべての出発点です。
フランク・ロイド・ライトのロビーチェアや、娘の誕生をきっかけに作ったトリップトラップチェアのコピー——
既製品の北欧家具にも憧れながら、それ以上に自分の手で作る喜びに、どんどんのめり込んでいきました。

杢(もく)先生曰く、有名家具を写してみることは、とても勉強になるんだって。
生徒たちはコピー家具の制作を経て、やがて自分でオリジナルを設計し、作ることへ、ステップアップしていきます。
今ではak-designの代表作となっているモスグリーンのソファも、実はこの木工教室で作った3人掛けが、原点になっています。


住宅を新築してくださったお施主様との会話から「家具作りに挑戦している」という話になり、デスクを製作させていただく機会もありました。


「もっと作りたい」「もっと学びたい」という気持ちが膨らみ続け、やがて夫婦の人生を動かすほどの大きな流れへと繋がっていきます。
【2014年/準備の年】倉庫を整え、中古機械をそろえる
その後、人生色々ありましたが(😅)、家具製造業として開業する決意を固めました!
まず取り組んだのは 場所づくり でした。親戚が所有していた倉庫を間借りすることになり、大がかりな片付けからスタート。
棚の移動、不要物の処分、作業動線の確保……工房らしい形になるまでには、思想像以上の体力と時間が必要でした。
並行して、事業に必要な設備も中古で購入。パネルソー、昇降盤……大きな機械が搬入されるたびに、お金が飛んでいきます💦


でも、工房の形が少しずつ整っていくたびに、「ここが自分たちの場所になっていくんだ」という実感がじわりと湧いてきました。
【2015年/開業の年】 開業届を提出して、小さなチャレンジを重ねる
2015年(平成27年)1月15日を事業開始日として、開業届を提出。華々しいスタートにはならず、ひたすら手探りの日々 が始まりました。


写真フォルダを遡ると、こんな画像が見つかりました。近所のおばあちゃんから頼まれたスリッパ入れ(笑)
この頃は、工房内に白幕を広げて撮影。撮影も納品も全てが初めてで、何かひとつ取り掛かるたびに道具は足りず、迷いも生じ、頭と手が何度も止まりました💦


造作家具の納品には、親戚から借りた軽トラで出発。数日前から緊張していたのも、今となってはいい思い出です。


この年は卓上カレンダーや木工小物の制作も始め、minne・Creemaなどで通販をスタート。小さな物でも売れるたびに大喜びして、丁寧に梱包&発送。「次はどんな小物を作ろうか?」と、少しずつ未来が開けていくのを感じた年でした。


【2016年/種まきの年】 イベント出店で、顔と名前を知ってもらう
この年から、妻が家族専従者として事業に正式に関わるようになりました。
(我が家には、2006年生まれの娘と、2009年生まれの息子が居るのですが、息子が小学校に入学したことが、きっかけだったのかもしれません🤔)
屋外イベントへの出店を積極的に行いました。風が強くて商品が飛びそうになったり、大雨の中のテント設営に手間取ったりしながらも、お客様やお隣の出店者さんと、直接話せる楽しさを知りました。


この年にはテーブルに掛けられるダイニングチェア を開発。ロボット掃除機が通れるように設計された掃除がしやすい椅子 というコンセプト商品です。


また、公式ホームページも開設して、初めてのWordPressに苦戦しながらも、施工例の紹介をスタートしました。


知人から声を掛けて頂く機会に恵まれ、「このような活動が少しずつ増やせたら」と願いながら、経験を積んでいきました。


【2017年/広がりの年】 ”暮らし方を一緒に考える” という原点
前年に引き続き、知人からのご紹介で仕事がつながっていきます。


この年で特に印象に残っているのが、あるお宅のキッチンリノベーションです。単に造作キッチンを作るにとどまらず、収納の動線・どこに何を置くと使いやすいか——暮らし方そのものを一緒に考えなががら進めた仕事でした。


後から気づいたのですが、この経験が「しっかりヒアリングして、じっくり打ち合わせをして、無い物は作る」という、私たちのスタイルの原型になっていたのだと思います。


この年にはさらに、2棟の住宅展示場への置き家具ご依頼もいただきました。
複数の家具をまとめて納品するにあたり、空間全体とのバランスや、見せ方の流れまで考える必要があります。
「家具単体ではなく、空間全体を見て提案する」という視点がより大切だと実感しました。
【2018年/進化の年】 CNC導入と、Instagramでの発信スタート
2018年は、技術の幅がひとつ広がった年 でした。CNC木材加工機を導入し、最初に取りかかったのは、工房の看板づくり。「やっと店構えらしいことが、出来たかな?😅」という感じでした。


CNCの操作は、決して簡単ではありません。データ作成や試し加工など、地味な作業の積み重ねが必要です。
「“3人目の手”として活躍して欲しい」と期待していたのに、実際は設定に振り回されて四苦八苦する日々💦
それでも、操作に慣れるにつれ、曲線の加工や細かな彫りが安定してできるようになり、これまで手だけでは難しかった表現が、少しずつ可能になっていきました。


イベント出店をきっかけにダイニングセットのご注文をいただいたり、新しくつながったご縁から家具の相談を受けたりと、提案できる幅が自然と広がっていきました。




そしてInstagramでの発信もスタート。ホームページでは主に完成画像を掲載していますが製作途中の様子や、工房の日々の様子もお伝えしていくことにしました。


【2019年/挑戦の年】 造作キッチンの件数が、静かに確実に増えていく
2019年は、造作キッチンのご依頼が “静かに確実に” 増えていった一年でした。
「しっかりヒアリングして、じっくり打ち合わせをして、無い物は作る」このスタイルが定着し、打ち合わせ・設計・製作・納品まで一貫してお任せいただける案件が増えました。


またこの年、お世話になっている工務店の打ち合わせ用キッチンを製作させていただいたことで、リアルな素材見本や実寸のサイズ感を、直接お客様に見ていただけるようになりました。提案の幅がぐっと広がり、打ち合わせもスムーズになりました。


会社員時代のご縁で、インテリアコーディネーターさんからのご注文!


卓上カレンダーの大口注文!


取材を受けて、新聞にも登場😁


【2020年/揺れた年】コロナ禍の逆風の中、過去最高売上を更新
2020年は、逆風の中を進む一年でした。 コロナ禍で外出や移動が制限され、先の見えない生活が続いていました。
それでも不思議と、ご依頼は途切れませんでした。 結果としてこの年の売上は、過去最高記録を更新。 在宅ワークの広がりで家で過ごす時間が増え、人々が暮らしを見つめ直した結果だったのかもしれません。
そんな中、ひっそりと行ったのが東京への納品。衆議院議員会館に、天竜桧を使った応接セットをお届けしました。
大きな案件でありながら、警備とウイルスに気を配りながら「こっそり静かに動く」という、この年ならではの独特な緊張感がありました😅


↑城内実さんの事務所にて記念撮影
もうひとつの挑戦が、YouTubeの開設。外出が難しい期間を利用して、家具制作の作業風景を動画にしてアップし始めました。小さな1歩目ではありますが、後の情報発信の大きな土台になって行くはずです。


↑開設まもない頃の、チャンネル画面のスクショ
またこの年、会社員時代にお世話になっていた先輩が、リノベーション会社を立ち上げたことをきっかけに、打ち合わせ室(以前親戚が住んでいた空き家の一室)のリフォーム工事がスタート。翌年のショールーム開設へとつながる、大きな一歩でもありました。


【2021年/飛躍の年】 ショールームが完成——これまでの集大成を実感
ショールーム工事は、2020年末に無事完了。
引き渡しが済んで、これまで作り溜めて来た家具を部屋に配置した時、「いつの間にか、この空間を埋めるだけの種類の家具を作れるようになっていた」と、自分達が歩んできた道に、静かに感動✨
これまでやってきたことの集大成を 実感できました。


2021年以降、お客様をお招きした際は、ショールームにてパソコンや資料を広げながら ゆっくり打ち合わせをしたり、工房にご案内して 製造途中の家具を見学して頂いたり、お客様へのご案内の幅が大きく広がりました。


このような打ち合わせを経て、この年も沢山の造作キッチンや家具を納品させて頂きました。




【2022年/快挙の年】 某企業の地域限定商品づくりのお手伝い
この年のビッグニュースは、こちら!


リンク🔗スターバックスコーヒー JIMOTO made Series 天竜杉のスリーブ製作
この商品製作と並行しながら、オーダー家具も引き続き丁寧に取り組んでいきました。


【2023年/調整の年】 働き方を見直し、家庭と工房の両立を模索
起業した頃に幼稚園の年長組だった息子も、気づけば中学2年生。部活動では最上級生となり、私たちも父母会として動く機会が一気に増えました。
土日は練習試合に付き添ったり、クラブ活動の運営に協力した影響で、工房でも働き方の見直しが少しずつ必要になってきました。
「子どもの時間」と「自分たちの時間」も大切にするために、件数を追うだけでなく、作業効率や経営面を含めた仕事の進め方そのものを見直す年になりました。


ご近所のお勤め先からランタンスタンドの台座製作をご依頼いただくなど、小さなご縁も大切にしながら、丁寧に歩みを続けた1年です。


【2024年/自立の年】 軽トラ購入で、”自分の足で立つ” 覚悟を固める
起業してから約10年間、納品のたびに親戚のご厚意で軽トラを借りていました。大きな初期投資を避けながら事業を続けられたのは、周囲の助けがあったからこそです。
そしてこの年、ついに事業用の軽トラを購入。単なる車の購入ではなく、自分たちの足で立つ覚悟を固める出来事でした。


軽トラに限らず、多くの場面で周りの方々に支えていただきながら歩んできた11年間。そろそろ自分の力で責任を引き受けていく段階に来ている——改めて「自立」について考えさせられた一年でした。


【2025年/節目の年】 10周年を祝い、次の10年へ種をまく
工房設立10周年、 大きな節目を迎えました!お祝いのケーキは、とあるお施主様にオーダーするという嬉しい形で。


さて、2020年に開設したYoutubeチャンネルですが、お恥ずかしいことに、その後の投稿数は、毎年1桁💦「このままではいけない」と、冬眠から復活させる決意をして、今までとは異なる視点の動画を1本を投じたところ、2.7万回再生を超えるヒット動画となっています🔥✨(※ヒットは当工房比)


これをきっかけに、SNS全体の発信戦略を練り直し、改めて種まきを開始しました🌱


【2026年/再始動の年】 質も量も、バランスよく追いかける
さて、今年はどんな1年にしたいかな・・・?
年始に、マンダラチャートを作成しました。
何かを犠牲にするのではなく、生活・仕事・成長のバランスを整えたうえでの再始動です。
より良く、より楽しい働き方を目指して——11年分の積み重ねを土台に、新しい扉を開けていきます。







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